『シスコン兄とブラコン妹が正直になったら』1巻感想


表紙。帯の文句が凄いですね。作者の肩書も注目。

カバー裏、兄の分もあり

とらのあな特典。これを入手するためだけに名古屋まで遠征してきました


タイトルが全てを表している作品。
仲良し兄妹の深見律(ふかみ・りつ)と深見詠(ふかみ・うた)が成り行きで恋人の振りをすることになり
お互いを意識していく…という王道な兄妹ラブコメです。
兄妹というのは、いるのが当たり前な存在なので普段はお互い意識せず仲良くしてます。
それが恋人の振りをきっかけに、ふとしたことでお互い異性として意識してドギマギしてしまう……。
そんな甘々なラブコメが続き、兄妹でのデートや、なんとキスシーンまであります。


そして、この作品の素晴らしいところはお兄ちゃんが他のヒロインに浮気するとか、妹が他の男になびくとか
実は義理だったとか……。そんな心配を全くせずに安心して読める。これに尽きます。
兄も妹もお互いの事を思いあっているのが本当に良く伝わってきますし、
帯で「稀代の実兄妹主義作家」とまで銘打ってるのは心強いです。後書きでも兄妹好きについて触れてますしね。



帯の裏の方。注意書きが神としか言いようがありません。


複数のルートがあるノベルゲームと異なり、漫画や小説、アニメなどは一本道です。
主人公と結ばれるヒロインは(基本的には)一人しか存在しません。
そして、悲しい事に妹……特に実兄妹エンドで終わる作品は数少ないのです。
実兄妹好きは兄に言い寄るヒロインが出てくるたびに、妹に言い寄る男が出てくるたびにビクビクして
結ばれるとなっても義理落ちの恐怖に怯えて生きているわけです。
先日も、1巻時点では私も絶賛した兄妹モノ漫画が壮絶に地雷な展開になったのが記憶に新しい。
つまり、安心して読めるというのはそれだけで素晴らしいことなのです。まさに慈雨といっても良いでしょう。
とにかく兄妹好きには絶対にお薦めできる作品です。
今後も応援していきたいですね。



この作品、妹好きの間では知れ渡っていますし、今更私ごときが感想を書くまでもないかと思っていました。
しかし、私の愛読していた漫画が「初週重版、2〜3巻の部数の落ちも悪くなく雑誌のアンケートも非常に良好」ながら打ち切りを食らいまして
漫画編集者さんのコメントによると、今はそもそも初版の部数が絞られてるため初週重版でもまだ安心できないのだとか……。
とにかく、好きな漫画は好きと発信していかなければと思い、感想記事を書いた次第です。